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「あんなあぶないもの(原子爆弾)は、
ビルマの坊さんにでもあずけておくのが
一番いいだろう」


時期的に手にとってみたくなった一冊。
作者の竹山さんはドイツ文学の研究者で戦前にナチス・ドイツの非を指摘した論文を書いていた。その同じ人が戦後、非難の対象となった日本軍にかりだされ、遺体すら戻ってこなかった若者たちの追悼文章を書いたのが「ビルマの竪琴」だった。

ファシズムという流行に勝手にのって
今度は敗戦だと大騒ぎする子供のような国を
親の立場から見守っていたような人だと思う。


●今の日本とかわらない
読んでいるとよく分かる。
今の日本はこのころと何も変わっていない。

戦争で勝てば国際的な発言権を持てるものと思っている。

人口、国土、天然資源の採取量・・・他国と比べてこれほど小さく、
これほどの発言権がある国もすでに無いと思う。
逆に今以上の発言権を得たいならば
戦争よりも経済を発展させることだ。

経済力はそのまま権力になる。
戦争にたとえ勝ったとしても、
経済力で負けたら結局、
発言権は経済力のある国にもっていかれるのがオチ。

もっとも恐ろしいのは
この頃の人口は今より少ない。
食料自給率の悪い日本で今、もし昔と同じことが起きたら、
包囲網がつくられてしまったら、
国民全員餓死するしかなくなるだろう。

本当に発言権が弱い理由は結局ここに起因している気がする。
日本はひとりじゃ生きていけない国なのだ。
食料自給率の悪さ、
天然資源採取に期待できない国土。
どれをとっても独立国家として不十分だが
それでもこれだけの経済力をもてたのはまれな技術力があったから。

社会不満が高まると戦争は起きる。
安易でわかりやすいな解決策をみんなが求めるから。
今の日本は戦前と似ている。
経験していない私ですらそう思う。

自分の身近な人たちを
前線に送らなければいけない日を
想像するとゾっとする。


●遺骨
「日本軍の遺骨があって、すっごいきれいな海岸なんだけど一部の洞窟みたいなとことかは立ち入り禁止なの」
パラオに行った友達がはなしていた。
硫黄島にも日本人の遺骨が回収されずに残されている。
後始末はまだついていない。

「おかーさん、どうしてあそこの洞窟には近づいてはいけないの?」
という何気ない質問から日本への憎しみが広まったりしないだろうかと
不安になった。

自分の家の近くに外国人の遺骨がちらばってる洞窟があったら
どういう気持ちになるのかな・・・

元首相とかも、靖国に参拝するくらいなら遺骨の回収すればいいのに。
こんなときだけ都合よく千の風なってとんでくるんでしょうか?
参拝する暇があったら骨ひろうくらいしてくれたっていいじゃない?

あたしはそう思うのですけれど。
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