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びっくりするくらい真っ赤な本でした。(カバーの色の話じゃないよ)

労働組合の作り方を小説を持って解説してくれました。職場がひどけりゃ労働者で団結して抗議できるのだと。最初は「オルグ」って何?!って感じでしたが。

ちなみに親に聞いたところ「ナンセンス」は「なかむらや!」みたいなもんだそうです。意味は逆ですけど、演説中に「異議あり!」って言うみたいな感じ。

しかし、共産党でいることは命がけだったことに本当に驚いた。日本の民主主義は戦後、トップダウンでファショからあっという間に入れ替わっちゃうわけだけど、それまでの過程でたくさんの血が流れていたのだね。思想信条の自由を勝ち取ったわけではないけど、みんながみんな右へならえで従ってたわけじゃないんですね。

それでもって、なぜ憲法で労働組合を組織することの自由をわざわざ明文化して保証しているのかわかりました。わざわざそう書いておかないとどんな悪徳経営者が出てくるかわかったもんじゃないんだね。

小林多喜二自身も獄中で拷問によって死亡している。
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大学の閉塞感がよくでてる。
妙なくくりで妙な名前がついてるとことか、大学特有の呼び名とかってどこの大学にもあったりするんだねぇ。等身大の国立大学生っぽい感じがなんともいえない。
アホらしさ加減は間違いなく日本の大学生(笑)

想像力の方はまだまだイマイチ。
ファンタジーとしての質の高さでいったらすごいのいっぱいあるからしょうがない。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり・・・・

「生」とは常に変わっていくことで「死」は全てがとまること。作品の中で描かれる死の世界というのが面白い。とても哲学的。傷つきたくないなら、「こうしたい」と思わなければよい、動かなければよい、望まなければよい、でもそうして完全に全てのものの変化を拒絶したらその世界は死であると。

強さとは自分の弱さを知ること、受け入れること。自分に、弱くて凶暴な本来受け入れがたい部分があることを認識することである。何かに躓いたときほどそれは鮮明に現れる。それが作品の一巻で語られる内容である。悟りを開いたものにのみ、魔法は使えるのである。

この魔法の概念も面白い。全ては本当の名前を知ることに始る。つまり、彼らは研究者でものごとの本質を捉えることができればそのものを支配することができるというのだ。変身の技も面白い。変身してそのまま自分を見失えば変身をとくことができなくなってしまう。このあたりの設定は哲学的で面白い。

二巻ではテナーと暗闇の戦いがあり、三巻ではレバンネンが己の弱さと世界の闇を知る旅に出る。

レバンネンの持つ黄泉の国の石が虚無でひりひりするのに後生大事にしている理由、彼がそれをいつも持ち歩くのは彼が王として道を誤らないよう、自分の心に虚無と人間の弱さ・脆さを覚えておくためだ。

恐怖は意思で克服できる。まるで宗教思想のようである。
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