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久々に一条ゆかり読んでみた。
十年ぶりくらいに紐解いたんだけどやっぱこの人、さすが大御所!!って感じだ。久々に少女漫画にはまった。

「人を蹴落とすんじゃなくて、自分が上がるのよ」

ってなつこママの台詞が一番利きます!

人間関係もうまくできてるんだよね。ついついイラっとくる萌みたいな女の子っているよね。キャリアウーマンの有森が萌にイラっとくるのはすごいよくわかるし、まだ相手の立場に立って物事を想像できない萌にしてみれば「なんてやなやつ」だろし。
正論ぶっぱなして周囲の人間傷つけるシオも他人と比べることでしか快感を得られない萌も成長してきてるのが面白い。音楽がなければ衝突もしなかったしハーモニーも生まれなかった二人の関係がよくできてる。このへんさすが大御所。
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ここのところ女性向け漫画は時事話題の反映が早くて驚く。それだけ女性の社会進出が進んだってことなんだろうなぁ。

凌さんが「私も正社員になりたかった」っていうシーンはリアルだよね。現状の労働環境で人間、どうやって成長したらいいのかなとか。
契約社員に対して会社はキャリアアップを補助してくれない。いわゆる出世コースに入るには正社員であることが絶対条件・・・でも、本当にそうかな?っていう話になるんだろうね。これから。だって、バブルの後に導入された契約社員っていう身分から出世した人がまだいないのは当然なわけで、前例なんて無いなら作ればいいわけだ。

登場人物の中で言えば神保部長なんてあの年齢で一般企業の女部長になってるわけだから、当然若い頃なんて先は見えてなかったはず。女性の管理職なんて当時はありえないんだから。
読んでてクラクラしちゃう内容である。

SFでも生物をディープに具体的に描きだした作品って他にない気がする。とにかくスゴイ想像力だ。死刑がなくって戦争もない世界の話である。そのヒミツは生態系にあるのだとか。惑星「冬」の人間はケメルと呼ばれる発情期以外に生殖を行わない。また、性別も決まっていないからどちらが男になり女になるかはわからない。惑星「冬」からしてみれば地球人は年中ケメル状態にある異常者だそうだ。

登場人物の姿かたちがイマイチ描けないのはこのためである。男か女かもわからないものをどうやって想像しろと?!根本的というか、小説に出てくる人物の姿形って男女からまず分けて描いていくクセがついてる気がする。その次が年齢。場面によって男か女かなんとなく変わるのである。特に主人公との絡み!なんとなく男だろうとか、あ、今は女っぽいとか。その度頭の中で描く姿が豹変する。で、クラクラしちゃうのである。

アーシュラ・ル・グウィンって強烈なフェミニストで知られているのだが、もうそんな領域超越しちゃってる感じである。

細々としたことを積み重ねて未知の世界を創造する。当たり前すぎて見落としがちな部分をうめていく。まともな頭をしていたらこんなのかけない。
この人の哲学は計り知れないものがある。
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