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読んでてクラクラしちゃう内容である。

SFでも生物をディープに具体的に描きだした作品って他にない気がする。とにかくスゴイ想像力だ。死刑がなくって戦争もない世界の話である。そのヒミツは生態系にあるのだとか。惑星「冬」の人間はケメルと呼ばれる発情期以外に生殖を行わない。また、性別も決まっていないからどちらが男になり女になるかはわからない。惑星「冬」からしてみれば地球人は年中ケメル状態にある異常者だそうだ。

登場人物の姿かたちがイマイチ描けないのはこのためである。男か女かもわからないものをどうやって想像しろと?!根本的というか、小説に出てくる人物の姿形って男女からまず分けて描いていくクセがついてる気がする。その次が年齢。場面によって男か女かなんとなく変わるのである。特に主人公との絡み!なんとなく男だろうとか、あ、今は女っぽいとか。その度頭の中で描く姿が豹変する。で、クラクラしちゃうのである。

アーシュラ・ル・グウィンって強烈なフェミニストで知られているのだが、もうそんな領域超越しちゃってる感じである。

細々としたことを積み重ねて未知の世界を創造する。当たり前すぎて見落としがちな部分をうめていく。まともな頭をしていたらこんなのかけない。
この人の哲学は計り知れないものがある。
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