忍者ブログ
[26]  [25]  [24]  [23]  [22]  [21]  [20]  [19]  [18]  [17]  [16
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「売り買いによる自由ではなく
剣にかけて あなたの誇りのために戦った
あなたは自由だ」

かっこいい~~~~~この台詞大好きです。
「風の谷のナウシカ」、「もののけ姫」の原型が見える。そもそもの原型はチベット民話らしいが・・・。まぁ、宮崎駿ってなんとなく中央アジアから中東にかけての地域が好きなんだなぁという印象はあったから別に驚かないけれど・・・。


●単純に利益を求めた先にあるもの
“山から吹きおろす風は
うすい空気をさらにうすくし
陽の光も谷をあたためてくれない
乾いた土をひっかいて
ヒワビエの苗を植えても
やせた大地はわずかな実りすら出ししぶる
ヤックルはとぼしい草にいつも飢え
なかなか子を産もうとしない・・・・”

“なんて 悲しく 貧しい 人生だろう
なんて 美しく 無慈悲な 自然だろう”

こんなふうに主人公シュナは自分の国の未来、人々の生き方を憂える。そうして旅に出るのだ。少しでも良い生活を谷の人々にしてほしい、そんな切実な願いをもって・・・
人はかつて金色の麦を育てていた。自給自足できたのだ。だけどそれを手放した。なぜかというと人を神人に差し出し、死んだ麦を得た方が効率よく簡単に食物が手に入るからだ。
差し出される人間は弱者。城壁に守られた街に住まず、谷や高原で地道にヒワビエを育てる人々。
この構図は見覚えがある、今の世界だ。
実際に作業をして何かを作るよりも人の上に立って指示を出す人間の方が給料がいい。もちろんどちらの仕事がいいとか偉いとかそういう次元の話ではない。
ただ、指示を出す人間が給料の指示をだすのも当然なわけで、だからもちろん、上に立つ人間が儲かる。
先進国の会社が途上国に工場を建てる話は珍しくない。そのほうが人件費も何でも安くあがる。
地道で面倒で、でも必要な仕事はいつだって城壁の外にあるのだ。
金の麦は人の命と引き換えに手に入る。城壁のそとの人間を神人に渡すことに城壁の内側の人間は何も思わない。人ではなく、利益が優先する。
今世界中で起きている戦争がこれと同じ構図かもしれないと思う。資本主義国の多くは軍事産業により成り立つ。戦争をしなくては生きていけないのだ。だから人を殺す。人を殺すための武器を作る。子供が死のうが子供が殺そうが、遠い海の向こうにある見知らぬ国の知らぬ民族の親の子供など知ったことではない。生贄なのだ。彼らは。私たちが豊かに暮らしていけるための、金の麦を何もしないで手に入れるための生贄なのだ。
PR
ブログ内検索
忍者ブログ [PR]